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ボジョレー?ボージョレ?

栃木県宇都宮市のホームページ(HP・WEB)制作会社ハッスルウェブ

こんにちは!宇都宮で無料ホームページを作っちゃいMaxx!!いつもお世話になっております。ハッスルウェブのマックスです。

 

お酒をやめた私には関係のない話ですが、昨日の11/20(木)は毎年恒例のボジョレー•ヌーボーの解禁日でしたね。昨日のニュース番組でもそこそこその話題が取り上げられていましたが、例年より、それほど話題にされていない感じでしたかね。

 

私も解禁日だってこと忘れてましたし。元ワインを扱っていた者ですが(笑)。それよりも気になったのは、いつもは「ボジョレー」と発音されていたものが、今年は「ボージョレ」と発音するニュースキャスターが多いなと感じました。これは気のせいでしょうか。でもこういうことってありますよね?

 

例えば、松坂牛。これまでは「まつざかぎゅう」と発音するのが普通だと思っていたら、ここ3〜4年??くらいは「まつざかうし」になってますし。とにかくどこかの銘柄牛は「◯◯ぎゅう」ではなく「◯◯うし」と発音するようになった気がします。こういうのって誰が決めてるんでしょうか。

 

ボジョレー•ヌーボーって美味いと思いますか?

さて本題です。このように毎年この時期になるとボジョレー•ヌーボーがフランス料理店はもちろん和食店、お寿司屋さんやカフェ、居酒屋などでも提供されます。(でも本格イタリアンとされているイタリア料理のお店ではボジョレーを扱わないお店も多いですが、その話はあとでお話しします。)このような飲食店だけでなく、ボジョレーを飲むイベントや温泉ではボジョレー風呂など、趣向を凝らしたさまざまなボジョレー絡みのイベントが開催されます。

 

遠く離れた文化も全く異なる国であるフランスという国の葡萄酒の新酒を遠く離れた極東の島国ジパングで解禁を祝ってボジョレー•ヌーボーを飲む、浴びる。何だか不思議なことではないでしょうか?何をこのグローバル時代に言ってやがると言われればそれまでですが、私は単純にそう思うのです。ボジョレー•ヌーボーの味を思い出してみて下さい。

 

酸っぱくない??

ぶっちゃけ、別に美味くないよね。ボジョレーって。しかも色を見ればお分かりのように味は薄いし。渋みは弱く強い酸味は日本人の味覚に合ってないと思うし、到底、ワイン初心者向けではないと思います。普通こういったイベントお祭り騒ぎ的な時に使用するお酒なら、誰にでも飲みやすくて楽しみやすい分かりやすいものが良いと思うのです。

 

わたくし飲食店時代にたくさんのワインを扱ってきましたし、たくさんのお客さまにさまざまなワインをお勧めしてきましたが、とりわけ酸味の強いワインというのは扱いづらいです。酸味にあまり慣れていないお客さまにこの類のワインを提供してしまうと、そのほとんどは満足度が低くなってしまうことが多いように思います。お注ぎしたワインの減りが顕著に遅いですから。

 

誤解を恐れずに言うなら、ワイン初心者には重くてある程度渋みのある赤ワインを提供しておけば、だいたい満足していただけます。また、お勧めをしなくても「重い赤ちょうだい。」と注文されることも多々あります。また、ワイン初心者は白ワインよりも赤ワインの方が好きなことが多いです。酸味が少ないですから。つまり、ワインの酸味はある程度さまざまなワインを飲んできて、それ用の味覚が鍛えられないと美味しいと思えないと思うのです。甘いワインなら飲めるということもよくありますね。重いか甘いか、ある程度しっかりした味でないとワイン初心者は美味しいと思えないのです。

 

赤ワインならやっぱりカベルネ•ソーヴィニヨンが万人受けするでしょうね。普段ワインを飲まない方でもこの品種の名前はちょっとは聞いたことがあると思います。白ワインならやっぱりシャルドネ種が万人受けタイプ。初心者の方に間違っても酸味が強くてハーブの香りや猫のおしっこの臭いと形容されるようなフランスのロワール地区のソーヴィニヨン•ブランなんかはお勧めしません。でも、ワイン愛好家はこの品種が好きな方がとても多いです。赤ワインも同様に、カベルネ•ソーヴィニヨンから始まり、いろいろな品種を飲んで味覚が鍛えられ、最終的にはフランスのブルゴーニュ地方のピノノワールに落ち着きます。

 

ちなみにボジョレー•ヌーボーで使用されている葡萄はガメイ種です。その特徴をググって調べると「柔らかで優しいタンニン」だそうです。何だか当たり障りのないこと言ってやがんなと思いますが、悪く言ってしまえば酸っぱくって軽いワインです。でも個人的にはストロベリーのようなチャーミングな香りが好きですね。ちょっと悪口を言い過ぎましたので反省してちょっとばかりフォローを入れときました。

 

ボジョレー•ヌーボーはいかにして日本の風物詩になったのか?

以下、引用です。

芸能人のワイン通がその魅力を語り、安価で上質のワインが、スーパーで簡単に手に入る昨今。しかし意外にも、日本のワイン消費量はOECD加盟国34ヶ国中30位に過ぎないのだという。そんな日本人だが、「ボジョレー」に限って言えば、海外での売上の5割以上を消費する最大の「お得意様」の座を保ち続けている。この歴史はいつ、どのように始まったのか。  もっとも有力な説によれば、発端は、1978年11月だった。東京のニュー・オータニ・ホテルの最上階にあるフレンチ・レストランで、当時のJALのスポークスマン、チュドール氏が、ワイン通やフードライターを招いてワインの試飲会を催したのだ。当時、日欧間の貿易格差は著しかった。ハイテクの高価な商品を積んで日本を離れた飛行機が、帰りに積んでくるものがない。  当時、イギリスでは、ボジョレー・ヌーボーを最速で母国に運び、最初に口にすることが、ブーム化していた。イギリス人のチュドール氏は、これに目をつけ、日本に持ち込めないかと一計を案じたのだ。  もちろん、フランスからはるか1万キロ彼方に住む日本人が、一番手争いに参加できるはずがない。しかし、1985年、解禁日前に輸送し、販売国で保管することを許可するとのフランスの「ルール改正」によって、ブームは加速した。5年後には、JALは5機のジャンボジェットに90万本ものボジョレー・ヌーボーを満載し、日本に運んだという。  これには、「新酒」を好み、熟成させた日本酒を飲む習慣がほとんどない日本人の感性に合ったとの見方もあるようだ。NewSphere(ニュースフィア)

 

厳しい海外の反応。

これまた以下引用です。

ボジョレー日本到着を報じたジャパン・トゥデイの記事には、日本の「ボジョレー・ブーム」について海外から驚きの声が多数寄せられている。 ・日本に来るまで、「ボジョレー・ブーム」なんて聞いたこともなかった。要するに、ワインを知らない素人が飲むワインでしょ? 500円でいくらでも美味しいワインが売っているのに! 変なの。 ・まあまあ、みんな、そう熱くなるなよ。実際、そう悪くない「酢」なんだし。 ・日本人だって、「美味しいから」飲んでいるとは限らないよ。季節のお祭りなんだから、いいんじゃない? ・フランスでは2ユーロで手に入るのに。 ・ソムリエの友人談。「ボジョレーを退けることこそ、真のワイン通の証」だってさ。 ・日本人もワインを「分かってきている」よ。フランス産が一番っていう神話も廃れつつあるし。ニュージーランドやカリフォルニアの上物が、関税が高くても、増えてきているのがその証拠。NewSphere(ニュースフィア)

 

うんうん。やっぱそうだよね。普通に美味しいワインを求めるというスタンスならば、ボジョレーは選択しないはず。さっきNAVERまとめを眺めてたら、ボジョレー飲まない宣言には理由があるってなまとめ記事も出てたし、今年は少しずつ「本当はボジョレーってどうなの?」って空気が出てきてる感じ???

 

じゃあ何でこんなにボジョレーがチヤホヤされてるのか?

では何でこのように、そんなに味の評価の高くないボジョレー•ヌーボーがチヤホヤされているのか?その起源は1974年だそうです。ボジョレー•ヌーボーというワインは1951年から出荷を認められていたそうですが、ことの発端はワイン好きでクルマ好き?の人たちが、ボジョレー•ヌーボーの解禁日の深夜0時にフランスのボジョレー地区をスタート地点にして、誰がいちばんイギリスのロンドンに届けられるかという街頭カーレースが始まりなんだとか。

 

その街頭カーレースが人々の注目を浴びて、ワインの味は全く関係なく、ただただいち早くロンドンに到着したワインに希少価値が付いたのだそうです。まあ、そんなことから限定的なイメージがついて、解禁日ってのがあるのもマーケティング的にいいですし、そもそも数量限定ですから飲まなくちゃって気になりますし、ま、飲食店的に言えば業者との付き合いで一応発注してあげるって感じですけど、なるべくギリギリ発注にしてましたね。だって11月の第3木曜日当日に売り切れず持ち越してしまい、翌日になったら売れないんですもん。

 

バブルの時代の名残もあるんですかね。私はその頃小学生でしたし、バブルの恩恵は特に得ていない世代ですが、テレビで見てましたよ。成田空港の近くのホテルからテレビ生中継で、解禁のその瞬間をカウントダウンしている大人たちを。バカ騒ぎしてるなーと眺めてましたよ。 大して美味しくもないワイン、しかも現地では500円くらいのワインに4000円以上も出して、ちょっとお高いレストランなら10000円くらいもしたそうですよ。

 

ちょっと冷静になって考えてみると、これって異常じゃない???現地で500円のワイン。日本じゃ8倍以上の価格。しかも大して美味しくない。海外の人たちも異様に感じているみたいですよ。あの味覚の鋭い日本人が何故?てな具合です。

 

これがマーケティングの力なのでしょう...。

 

では、もう一つの全然チヤホヤされていないヌーボーがあるのをご存知でしょうか?

 

イタリアの新酒、ノヴェッロ。

あなたはボジョレーヌーボーの解禁の前にひっそりと輸入されている「ノヴェッロ」の存在をご存知でしょうか?知っているあなたはきっとイタリア関係のお仕事をされているか、無類のイタリア好きの方なのでしょう。実はこのノヴェッロこそが、ボジョレー•ヌーボーの陰に隠れて全く目立つことの出来ないイタリアの新酒なのです。

 

解禁日は一応あるみたいですが、ボジョレー•ヌーボーの解禁日よりも前だということは分かっているのですが、いつなんですかねぇ?私は長年イタリア料理店で働いていましたが、解禁日をよく知りません。ただ、9月10月あたりになるとゆる〜っと、ふわ〜っとした感じでお付き合いしている食材業者やワイン業者が売り込みにきて、これまたボジョレー•ヌーボーのようにお付き合いで取るんですが、これまた全然売れない!!笑

 

これにはいろいろな要因があります。まず、そもそもイタリアワインはフランスワインに比べて品種が多すぎるので馴染みづらい部分があります。イタリアの最も有名な赤ワイン用葡萄品種である「サンジョベーゼ」という品種でさえ、一般の人はきっと知らないでしょう?カベルネ•ソーヴィニヨンは知っていたとしても。その他にも舌を噛みそうな名前の葡萄品種目白押しで、ぶっちゃけプロだって覚えきれていないのではないでしょうか。

 

それに対してフランスワインはイタリアのそれほど品種数も複雑でなく、主要な葡萄さえ覚えてしまえば比較的馴染みやすく、自分の好きな品種も見つけやすいので愛着も湧きやすいです。

 

そして、フランスの新酒であるボジョレー•ヌーボーは「ガメイ」という単一品種に限られています。(その他数種類認められているものもあるようですが。)それに比べてイタリアの新酒であるノヴェッロは60種類以上の品種が認められていて、醸造方法もさまざまです。あ、ちなみにボジョレー•ヌーボーはマセラシオン•カルボニックという醸造方法に決まっています。品種も決まっていて、醸造方法も決まっている。あとは作り手次第なので、消費者の選択肢は作り手選びだけに絞られて分かりやすいし、レストラン側も提案がしやすいです。

 

対して、イタリアのノヴェッロは、品種も決まってないし多すぎで複雑過ぎ、醸造方法もさまざま、おまけに解禁日もあいまいなのです。あー売りづらいったらありゃしない!!

 

そんな売りづらいならイタリア料理店でもボジョレー•ヌーボー売れば?と言われそうですが、イタリアンな方々は売らないのですよ。なぜかイタリア料理店ではイタリアワインしか置かないというよく分からない風習があるお店が多いのです。ヌーボー解禁の日にお客さんからの電話でのお問い合わせで「ボジョレー•ヌーボーありますか?」というお問い合わせに「ウチはイタリアンなのでありません。」とつれない対応をしているのを見たことがあります。その理屈、お客さんには分かりませんから。

 

とにかく収拾のつかない駄文になってしまったことをお許しください。今日は何も考えずに思ったことを書き殴ってみたかったのです。だらだらと長文を書きたかったのです。いろいろと配慮の足りない文章になってしまったかもしれません。ボジョレー•ヌーボーの悪口だと思ったらノヴェッロ売りづらいと言ってみたり、イタリアワイン分かりづら過ぎと言ってみたり...。

 

まとめると、あんまり美味しくないのにボジョレー•ヌーボーがこんなに注目を浴びるって、本当にスゴいことですよね。でもそれってやっぱりセオリー通りのことをちゃんとやってるからです。

 

あ、でも実はボジョレーって、年明けの1月くらいに抜栓して飲むと美味しくなってるみたいですよ!

 

それでは今日はこの辺で。

 

 

 

 

 

 

 

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